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決断をする際の考え方について

この10年、私も社長としていろんな決断をしないといけない場面があって、後から考えると、あの決断は失敗だったなぁということも数多くあります。

私はせっかちなタイプなのと、物事をすぐ白黒つけたがるので、目の前に判断を投げられると即断したがるんですが、なるべく間違えない決断、後悔しない決断をするために、考える手順にちょっとしたコツがあるな、と思うようになりました。

決断は社長に限った話ではなく、普段の仕事の中でも日々何かを決めないといけないことがあると思っています。

今日はそんな「決断をする時の考え方」について。

何をやるか?では無く何をやらないか?を考える。

端的に言うと、何かを考える時は、「何をやるか?」を考えるのでは無く「何をやらないか?(捨てるか)」を考えた方がより思考が深まりますよ、というお話。

何かを決断する時って、必ず何か「やりたいこと」もしくは「やりたくは無いけどどうしてもやらないといけないこと」があって、「どれをやるか」「どうやるか」を決めるという場合がほとんどだと思います。

例えば「毎朝、ジョギングをしよう」ということを決めるなら、「飲み会は夜11時までで切り上げる(その後盛り上がっていて楽しそうでも諦める)」とか、「どんなに朝が辛くても必ず起きる(布団の中でもうあと10分、というあの幸せを捨てる)」という事になります。

会社で言えば、ある新規事業をやるか?を決断しなくてはいけないとします。

その場合、だいたい新規事業をやりたい人がいて、それを承認する、という流れになるかと思いますが、この時に「この新規事業をやる代わりに、何を捨てますか?(今までやっていたことのうち、何を辞めますか?)」を考えるようにすると、決断しやすくなると思っています。

社内のリソースを使って新しく新規事業を始めるのであれば、当然既存サービスのリニューアルを諦める、とか、現在起きている問題を放置する、ということを「決断」することになります。

そう考えると、中々決断できませんよね。

それも踏まえて覚悟を持って「決める」のが「決断」だと思ってます。だから、決断は、「断つ」を「決める」という漢字なんでしょうね。

なぜ「やらないこと」を考えないといけないのか

決断にあたって何故やらないことを考えたほうが良いかというと、捨てる方を考慮せずに決断すると、決断した内容が非現実的だったり継続しなかったりする(可能性が非常に高い)からです。言ってしまうと、デメリット及びリスクの考慮漏れです。で、そのまま進むと、ゴミがどんどん溜まっていきます。

ミーティングなんて最たる例です。

このミーティングが必要なのでこれからやりましょう、という作用は働くのですが、なかなかこのミーティングは意味が無いのでこれから辞めましょう、という作用は働きにくいです。ですので、あるミーティングを増やすなら、必ずどれかのミーティングを減らしましょう、とルールを決めておくと良いです。

家の断捨離と同じですね。

決断には物事を考える手順が大切

とはいいつつ、そういう考え方をすると、どんどん決断出来なくなっていきます。今まで当たり前にあった何かを捨てるというのはすごく勇気のいることですから。

そのため、物事を考える手順として、私は下記の手順で考えるようにしています。

【考える手順】
① 何かやりたいことがある(トリガー)
② それをやろうとした場合、何の資源を食うのか見極める
③ 仮にそれをやるとして、最小限の資源投入量で、実現したいことが出来るか
(金か、ワークか及び時間か、将来の機会損失か)

④ その方法でやると仮定して、トレードオフとして何をやらないかを決める
⑤ ここまで考えて、何かを捨てるほど魅力的でないなら、やらない

上の手順で、3番の手順をすっ飛ばして4を考え始めちゃっても結論がぶれたりするので、必ず3番を挟むことにしています。

こうやって書くと当たり前のようなんですが、往々にして「こう決断しました」という意見を紐解いて聞いてみると、こんな手順だったりします。

【ダメな例】
① 何かをやりたいことがある(トリガー)
② それをやった時のメリットをいろいろと並べてみる
③ メリットが多そうだから、やる!

みたいな感じですね。

この段階で、承認してください!と上がって来て、やった場合のデメリットを考えさせると、「あ、こんなデメリットあります!」→「じゃ、やらない!」と、すぐなるので、いやいや待て待て、と。

決断は細心の注意をもって

物事には必ずメリットとデメリット、リスクとベネフィットがあり、最も頭を使うべきところは、「いかにリスクを最小化しつつ最大限のベネフィットを狙う方法を見つけるか?」です。それでも七分八分、あるいは六分四分、のところを最後はリスクを背負う覚悟で決めるのが本当の「決断」だと思っています。

日本だと決断力がある人と言うとなんか豪胆な人、というイメージがありますが、決してそうじゃないんじゃないかなと思います。

むしろ細心の注意を払って考え抜いた結果として「決断」があるのであって、そういう人はむしろ豪胆からかけ離れた人で、かなり細かい人だと思います。
重箱の隅をつつくの助 が好き。NHK Eテレ 0655より)

何も考えず物事を決めるのは決断ではなく、やけっぱちだよね、というお話でした。

思えば、MCFにおいても「MCFは何をしないか」を明確にすることが私にとって一番大切な決断だった気がします。それまでは、相談があればいろんな領域に飛びついてみたりしたんですが、私はよくてもメンバーが疲弊しちゃって、そうか、何をしないかを決めないとな、と思ったのがきっかけのような気がします。

今度、ブランドロゴリニューアルを紹介する機会にでも、MCFは何をするか/MCFは何をしないか、についても少し触れたいなと思います。