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営業の役割って変わってきているよねって話

みなさま、こんにちは。

いつの間にか年が明けていました。あけましておめでとうございます。

毎年、12月ぐらいから「この仕事、年末の休みにやろうっと」と思いながら、結局、年末年始何も手を付けずに年明けの出社日に愕然とする、という定例行事をこの10年ほどこなしております。みなさま、年末年始はいかがお過ごしでしたでしょうか。

さて、全然話は変わるのですが、昨年の12月に株式会社ジーニー主催の「Slack × ちきゅう 営業部門の働き方改革セミナー」に登壇させていただく機会を頂戴しました。

そのセミナーの中でも少し触れた話なのですが、営業の役割がこの10年くらいで変わってきてるよね、と思う件について少し書きたいと思います。ちなみに、今日の記事で指している「営業」とは、主にBtoB向けビジネスにおける営業部隊の話にフォーカスしていますので、BtoCなどのビジネスは少し違うかもしれません。あしからず。

買切りビジネスからサブスクリプションビジネスへ

テクノロジー系のビジネスを中心として買い切りのビジネスモデルからサブスクリプションモデルへ変わってきています。もうすっかり定着した言葉ですが、簡単にサブスクリプションビジネスのあらましを。

サブスクリプションとは
サブスクリプション方式はビジネスモデルの1つ。利用者はモノを買い取るのではなく、モノの利用権を借りて利用した期間に応じて料金を支払う方式。コンピュータソフトウェアの利用形態として採用されることも多い。
(出典:Wikipedia)

ようするに販売時の一括初期費用でもらうのではなく、月額利用料として利用した期間分費用をいただきます、という考え方です。

BtoB向け製品でもいろんなものがサブスクリプションになってきた

netflixやらspotifyなど映画や音楽の定額サービスで注目されるようになった言い方ですが、昔から存在したビジネス形態のひとつです。昔のi-mode上のサービスなんかもこのモデルですよね。ここ10年ぐらいでBtoC向けだけではなく、BtoB向けでもサブスクリプションモデルの会社は増えてて、AWSOffice365Adobe Creative CloudなんかがBtoB向けのサブスクリプションサービスの有名所ですし、国内でもMoneyForward、セミナーをさせてもらったSFAのちきゅうSlack(国内じゃないけど)なんかもサブスクリプションモデルでビジネスを行っています。

買切りビジネスは、最初にすべてが計画されている

買切りビジネスにおいては、営業はあくまでも出来上がった製品を可能な限り多く販売することを求められました。製品の開発・テスト・マーケティングはすべて前段で終わっていて、そのマーケティングプランに沿う形で販売数/販売金額を最大化することが営業の最大の目的であり、その中では多少クレームが出ることは致し方ないというような空気感がありました。軍隊で言うと、重歩兵のように、空軍・重火器部隊に支援をしてもらいながらジリジリと前線を上げていくイメージですね。

今でも証券会社や保険会社、銀行での投資信託販売、OA機器等ハードウェア販売、求人媒体広告なんかの営業部隊はこのイメージだと思います。

サブスクリプションは顧客の声を聞く人が必要

ところが、テクノロジー系の会社の場合、ビジネスにスピード感が求められること、クラウド型サービスの拡大によって販売後も追加機能を随時リリースできること、などから最初の段階ですべてを計画・準備・実装するのではなく、マーケットにいち早くプロダクトを投入してから、顧客の声を聞いてバージョンアップをしていくスタイルが主流となりました。リーンスタートアップとかMVPとかアジャイル開発、なんかもこのあたりの関連キーワードですね。

このようなサブスクリプションビジネスの展開において、営業は主に下記の役割を求められるようになると思ってます。

(1)顧客の声を聞いて開発にフィードバックする

特にプロダクトの初期の段階では、顧客がプロダクトを使ってもらうまでを支援しながら、どんな点を不満に感じるか、プロダクトの定着に何が障壁となるのか、どんな点を評価してもらえたのか、そういったことをつぶさに拾い上げてプロダクト開発に正しくフィードバックすることが非常に重要になります。これが正しく行えるか行えないかでプロダクトの方向性が決まると言っても過言ではないと思ってます。

(2)顧客とのリレーションを継続する

サブスクリプション型のビジネスの場合、契約後もどんどん機能がアップデートしていきます。ところが顧客はある主要機能を使い始めると、それ以外の情報収集はあまり積極的には行いません。ですから、会社はアップデートされた機能やサービスを定期的に顧客にフィードバックしてあげて、可能であればアップセルしたり、新たなプロダクトの芽を見つけてくるような行動が求められます。

(3)成功事例を見つけ、広げる

そのプロダクトを使った成功事例を、プロダクト開発側が作ることはできません。顧客にしか成功事例は作ってもらえません。(プロダクト開発側がユーザ企業の場合は別ですが)ですから、成功事例を作るまで顧客を支援するとともに、どうすれば成功するのか、何を注意すべきか、などの点について他の導入検討をしている企業に教えて回る必要があります。時には顧客自身に語ってもらうことが最も強い営業施策だったりします。そういう仕掛けを作っていく事も営業の仕事となります。

すべての部門へのオーバーラップが求められる

なんだか堅い感じの文章になっちゃいましたが、ようするに今までの「売ればいい」という営業スタイルではサブスクリプションモデルのビジネスでは通用せず、「顧客を増やすためのすべての取り組み」に営業が絡んでいく必要がありますよ、という話だと思ってます。

なんだか合ってるんだが合っていないんだかよくわからないポンチ絵になってしまいましたが、こんな感じです。昔の部門ごとに分離独立していた時代ではなく、各部門がもっと密に、場合によってはお互いの部門をオーバーラップしていくことが求められます。その中でもセールスは顧客、引いてはマーケットの最大のコミュニケーション接点として特にオーバーラップが求められる、とそんなイメージです。重歩兵ではなく、斥候部隊、出来れば武力偵察部隊が望ましい、というところですかね。ちなみに余談ですが、斥候と威力偵察の違いは、斥候はあくまで隠密を基本とするのに対して、威力偵察は相手の位置や狙いを把握するために怪しい場所に制圧射撃などのヒットアンドアウェイを基本戦略とするそうです。すいません、なんか軍事マニアみたいになってしまいました。

これからの営業に求められる資質とは

買切りモデルの時代の営業には、一糸乱れぬ軍隊式行動が求められて来たと思っています。そこでは上意下達で「やり抜く力」みたいなものが最重要なスキルでした。しかし上でも書いたとおり、サブスクリプション型のビジネスにおいて、会社にとって重要な営業とは何か?と問われれば「機動力」と「情報収集能力」だと思っています。プロダクト開発において「いち早く」「正しいものが作れているか」ということがなによりも重要です。そのためにマーケットの声を聞いてすばやく仮説検証することができる人、というのがおそらく理想的な営業であり、プロダクトオーナーとなり得る人なんだと思います。
そのためには、マーケティングの知識もいるし、ある程度エンジニアリングに対する理解も必要だし、自分でサポートまで行ってきた経験も役に立ちます。もっというと、いろんなビジネスモデルを知っていたり興味を持って調べることができないと、なかなかマネタイズの成功までたどり着きません。逆に言うと、それだけ幅広い経験や知識がある営業というのは、どんな業種に限らず得難い人材です。

私は新卒でコンサルティング会社に入りましたが、どちらかというとコンサルティングよりも営業サイドの畑を好んで歩んで来ました。一時期は、「なんか営業って履歴書に書けるようなスキルって無いよな」なんてことも思っていましたが、今ではセールスというものは職種としてはやはり自分の天職だと思ってます。大量のマーケティングデータを分析してインサイトを見つけるよりも、目の前のお客さんを満足させて、成功まで導いてあげることが何よりも自分にとって楽しかったりします。そして、そのために、いろんなことに首を突っ込んで中途半端な知識や経験をつけてきたことも決して無駄ではなかったな、と今では思っています。
とかく最近は若い人から営業って敬遠されがちな職種だったりしますが、あなた達のイメージしている「営業のお仕事」よりもずっとクリエイティブで楽しい仕事だよ、と伝えられたらいいな、思って今回はこんな記事を書いてみました。

それでは皆様、今年もよろしくお願いいたします。

メディアコンテンツファクトリーも、基本的にはサービスの月額費用をいただくサブスクリプションモデルを事業運営の基本に据えています。待合室のデジタルサイネージもそうですし、最近リリースしたWEB問診システムも、「お客さんの使い方で、成功も失敗もあり得る」サービスです。最近はそれなりに市場認知も進んできて、メディアコンテンツファクトリーでは現在絶賛セールス部隊を募集中です。新しいサービスの営業として市場開拓からサポート、開発とのやりとりまでいろんなことを経験したい!という方は是非直接コンタクトくださいませ。

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