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興味の幅は広いほうが良いよ、というお話

最近のガジェットで結局一番使い続けているのは、やはりair pods。最初は耳からうどんと散々言われた。他にも月1回ぐらいへんなガジェットとか買ってみるけど、だいたい数回使ってゴミになる。

すっかり秋、というか既に冬が近づいてきましたね。
今年の夏はなんだか短かったなぁ、と思うんですが、きっとこれからどんどん短く感じるのでしょう。うん、加齢現象だね。

私も今月でとうとう40歳になりました。
昔は、「社長若いですね」と言われていたのが、この数年は言われなくなり、最近はむしろ自分より上だと思っていた人が自分より若いことも多くなってきました。それでも、まだまだ先は長いので、最前線には食らいついていかないといけないわけです。

“若くない年齢”になってから気づいた自分の数少ないストロングポイントのひとつに、「興味の範囲が広い」ことがあります。若い頃は、「無駄なことに余計な時間を使う」「集中力がない」というデメリット面ばかり感じていたんですが、最近、これは年を取っても最前線で一応踏ん張っているための大切な能力だな、と感じるようになりました。

最近、メンバーとかに「ねぇねぇ、これ面白くない?」って紹介しても、「はぁー、あんま興味ありません」と返されることも多く、逆に何か面白いものない?と聞いても、「いや、特にないです」とそっけなく言われて、なんか違和感を感じたので、今日はそのへんのことを書いてみたいと思います。

You can’t connect the dots looking forward

このフレーズは、スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学での卒業式で行った有名なスピーチの一節です。このスピーチの最初のパート、「connecting dots 」は自分が歳をとってから本当にそうだな、と実感している部分です。

たかだか40歳ぐらいで何を言っているんだと人生の諸先輩方には怒られそうですが、歳を取ると確実に能力は衰えていきます。何より「生きるエネルギー」とか「前向きさ」、「人生に対する新鮮さ」みたいなものは、本当に徐々に徐々に減っていきます。40歳でこう感じているぐらいなんですから、きっと50歳、60歳になると絶望的なぐらいに意欲・能力の減退を感じるんだと思います。

昔は50歳後半で後は消化試合、60歳でご隠居・悠々自適、なんて考え方でも良かったですけど、これからの世の中では少なくとも65歳、下手すると70歳とかまで、なんとか戦場で戦っていかないといけない時代です。「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」なんてのは幻想、腰が痛かろうが肩が上がらなかろうが、若い人に混じって戦場、最前線に立ち続けないといけないのです。あーつらたん。

そのためには、能力の衰えをカバー出来ないまでも、歳とともに何かの武器は磨いておかないといけないし、それはやはり知識・経験だったり、そこから来る視野の広さだと思うのです。時間を使うことでしか手に入らないもの。

じゃ、そういうものを獲得していくために、何が必要なんですか?と言われると、最初の言葉に戻って、「You can’t connect the dots looking forward. You can only connect them looking backwards(未来に向かって点をつなげることはできず、過去を振り返ってしか点はつながらない)」、つまり、何が必要な知識とか経験なのかは、現時点ではわからないよ、ってことなんです。

仕事においては、「最短距離で一直線」「効率的」という方法が正しいと認識されています。ゴールに間違いがない場合は正しいのですが、長い人生のスパンで考えると、そもそも最初に考えていたゴールが変わってきた、とか、前提条件となる時代背景がガラッと変わっちゃった、なんてことはざらにあるので、あまり効率性にこだわりすぎても、変化への対応も弱くなります。

なので、若かろうが、歳を取ろうが、いろんなことに興味を持って首をつっこんでみる、という行動の仕方は、中長期的視点で見ると正しい行動なんじゃないかと思うわけです。

後からconnect 可能なdot にするために

とはいいつつ、じゃ、なんでもかんでも首を突っ込んで手当たり次第やってみたけど、結局何も身につきませんでした、ということも容易に起き得るわけで、自分の経験上、いくつか押さえておくべきポイントがあるな、と思いました。

関係がある/ない、で興味の対象を決めない

まずは、何に興味を持つか、ということなんですが、良く「自分の仕事や、やっていることに関係があるか(近いか)」で興味を持つ対象を選別する人が多いのですが、興味の対象は、関係するしない、では決めないほうが良いと思っています。言ってしまえば、なるべく間口は広くしておいたほうが良い。更に極端に言うと、自分と全然関係のない話に興味を持っておいた方が、将来の幅が広がる可能性が高い。こんな感じのイメージですね。

左側は「自分の現状の興味と近いことに興味をもつという事」、右側は「自分と関係なさそうなことに興味を持った場合」

上の図でもちらっと右側に書いてありますが、現状の自分から離れたものだと、モノにならない可能性も少し高まりますが、何か得られた時の広がる視野の幅も広い。

とはいえ、あまりに自分と離れたことだと、そもそも興味フラグも立ちづらいとは思うのですが、自分に関係なさそうだなぁと思うことでも本当に全く興味をそそられないのか判断できるぐらいまでは深掘りしてみるべきよ、と思っています。STOP、食わず嫌い。

調べる事を後回しにしない

何かふっと興味が湧いたり、気になった時に、「すぐ」調べることにしてます。
今は忙しいから後で調べよう、と思うと絶対忘れたり、面倒になって調べなかったりするんですよねぇ。
なので、興味を持ったら、たとえそれが他の仕事をやっている最中であっても、なるべく興味が尽きるまで深く深く飛び込んでいくことにしています。

抽象度を上げて理解してみる

そうやって興味を持って調べたことに対して、ちょっとだけ抽象度を上げて整理してみるようにしています。例えば、消費税増税のニュースを見て、気になっていろいろと調べたとします。誰が消費税を上げたいのか、上げたら何がしたいのか。ここまではあくまで個別事象の調査ですが、ここで少し抽象度を上げて、「他の国ではどうなっているのか?」とか、「そもそも消費税以外の税金には何があって、何が一番大きいの?」など、興味の範囲を、少し抽象度広めのところに持っていきます。ちょっとだけ視野を変えてみる、と言ってもいいのかもしれません。こうすることで、あくまで個別の事象の周辺領域まで含めた理解につながり、後々、他の知識とつながりやすくなります。

誰かに見せる、話す、聞いてみる

最後に大切なのが、アウトプットすること。これが、いわゆる「ねぇねぇ、これ面白いんだけど聞いて聞いて!」ってやつ。これは、とりあえず自分が「面白い!」とか、「ちょっと調べたんだけど」というコトを、とにかく人に話してみることです。これをすると、自分の思考を整理する手助けにもなりますし、相手の質問が予想もしない方向から飛んできて、更に深いところに興味が湧く、なんてことも多々あります。

私は、ガジェット好きで、いろいろと新し目のガジェットを、とにかくまずは買ってみる、自分で試してみる事をライフワークにしていますが、買って試した物は、必ずうちの副社長にプレゼンすることにしています。本当に良いと思ったものであれば、プレゼンして相手が興味を持って「俺も買う!」となったら私のプレゼン勝ちですし、逆に、使ってみた結果、全くダメだな、と思ったガジェットは、「こんなものを買って、こんな感じで使えると思ったけど、ダメだった。何故ダメなのか理由を考えてみたところ…」という話をすることにしています。こういうことを普段からしておくと、どういう視点を人が面白いと言ってくれるのか、というのも段々わかるようになってくる気がします。

聞く側も勉強になるよ

ちなみに、聞く側の立場としては、人が面白がっている物事、そのものに対して興味が沸かなくても、そんな(自分から見たら全く面白さが理解出きないもの)の何に面白さ・興味を感じるのか、を深掘りして見ると少しだけ面白さがわかる時がありますので、人が興味を持って取り組んでいることとか調べていることに対して、少しだけ興味を持ってみてあげるとその人となりもわかるし、面白いですよ。

たくさん興味を持ってよかった事

いろんなことに興味の赴くままにフラフラ生きてきましたが、30代後半ぐらいから、自分が他の若い人や同年代の人達と比べて、いろんな視点を複合的に組み合わせて考えることが少しだけ秀でているんだな、ということを実感できるようになってきました。若い頃は薄っぺらい人間だと散々言われてきましたが笑。
それも、毎日のように一見無駄に見える知識を山のように仕入れてくることを数十年続けてきたからなんだと思っています。

ちなみに最近は、過去の経験とか法則にあまり思考が縛られ過ぎないように、なるべく新し目、若い人が使っているものや見ているものなども、とりあえず見てみることにしています。とりあえず興味を持ってみて、抽象化してみて、誰かに話してみる。

とりあえずSNOWアプリとか入れてみて、使ってはみるけど、誰も友達とつながっていない40歳の私は、はたから見たらいつまでも若作りしている痛いオジサンのようですが、違うんだよ、これは私の人生における壮大なライフワークなんだよ、という言い訳とともに、今回のお話は終わりにしたいと思います。