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Report プロジェクト

諏訪赤十字病院講演レポート
医療機関におけるカスタマーサクセスを考える

こんにちは、MCF広報担当の伊藤です。
年末だからなのか、これが平常なのかは、もはやわかりませんが、何かに追い立てられながら生きています。

さて、今回は、弊社代表の毛塚が講師として登壇しました、諏訪赤十字病院様での講演会(2019/11/27)についてレポートします。

なぜ諏訪赤十字病院で「接遇」の講演?

長野県諏訪市にある諏訪赤十字病院は、諏訪湖畔を臨む美しい立地にあります。

当日はあいにくの曇り空だったので、AdobeStockでダウンロードした写真。晴れの日の絶景!

地域医療支援病院、地域災害拠点病院、がん診療拠点病院、救命救急センターなどの機能を備えた、この地域の基幹病院です。手術ロボット「ダ・ヴィンチ」などの最新の医療技術も積極的に取り入れていらっしゃいます。

当院は、弊社デジタルサイネージサービスをご利用いただいており、そのご縁もあって「医療機関における接遇」について講演してもらえないかというお問合せをいただきました。
それが、今年(2019年)の8月のことです。

今回は、当院に設置されているサービス向上委員会の活動の一貫として、接遇の講演を企画されているということでした。

きっかけはMCF LOGの接遇コラム

なぜ、接遇の講演をわざわざ弊社にご依頼いただいたかというと、実は、このサイトに「接遇」に関するコラムを掲載しており、担当の方もこちらの記事を読んでくださったそうです。

公開してから2年以上経ちますが、今なお人気があり、アクセス数もサイト内で1位2位を争うほどです。それだけ医療現場で「接遇」に課題感を抱えていらっしゃる方が多いのだろうということがわかります。

諏訪赤十字病院でも、サービス業ではない「医療従事者」に求められる接遇についてお悩みのようでした。
接遇研修というと、あいさつの仕方や立ち居振る舞いのようなものになってしまいがちですが、そうではない、違った角度からのお話をということで毛塚に白羽の矢を立てていただきました。

「接遇」の講演でカスタマーサクセスという変化球!

上記のとおり、「いわゆる接遇」の話を求められているわけではないため、うーんどうしようと(毛塚が)悩んだ結果、「カスタマーサクセス」というSassビジネスで広く採用されつつある考えを取り入れるという変化球な内容に至りました。
Sassについて書いたブログはこちら

MCFでは、今期のはじめに大きな組織改編を行い、「カスタマーサクセス」という部門ができました。立ち上げの頃は、かなりバタバタしたのですが、それぞれが「カスタマーサクセス」とは何かということを真剣に考えた数ヶ月でした。
その経験も交えながら、カスタマーサクセスという考え方は医療機関での接遇にも役立つのではないか、という思いから発表内容が決まりました。
カスタマーサクセス部門立ち上げについて書いたブログはこちら

講演のAGENDA

  1. カスタマーサクセスという考えを知ろう
  2. 医療機関におけるカスタマーサクセス?
  3. 医療での接遇を考える
  4. カスタマーサクセスな組織に大切なこと

1〜2のスライドはこちら

※3〜4は著作権などいろいろと大人の事情があるため公開できず申し訳ありません。見たいという方は個人的にご連絡ください。

伝えたかったこと

講演を通してお伝えしたかったポイントは、以下の3つでした。

  • 日々の業務は理想通りにはいかないが、それでもこの仕事をやっていてよかったという瞬間は患者に感謝されることではないか。
  • 自社サービスに愛がなければ良い接遇はできないので、どうすれば自分たちの職場を好きになれるかを考えよう。
  • 良い接遇とは、個人ではなく、組織がつくり上げていくものだから、同じ目的に向かって行動できる仕組みをつくっていくことが大切。

講演を終えて:参加者の皆さんの反応

講演にご参加いただいたのは、医師、看護師、コメディカル、医療事務など、多職種の40名ほどの職員さんでした。

接遇の講演を聞きにきたはずなのになせがSassビジネスの説明から入るという内容で、最初は面食らっていたような皆さんも、最終的には「おもしろかった」という感想を寄せてくださいました。(ホッとしました)

講演後の質疑応答では、以下のようなやり取りがありました。

医師
「病院というところは、悪くなっていく人と向き合う場所でもあります。最悪のフィナーレに向かうケースもあり、果たしてそれを『サクセス』と言えるだろうかと考えました。そういった患者さんに対応する際に、どのように考えるべきでしょうか。」

毛塚
「『良くなる』ことだけを目指してしまうと、厳しいものがありますよね。私自身は医療従事者ではないので、あくまでも自分が患者だったら、もしくはその家族だったらという立場で先生のご質問を考えると、やはり『納得感』がほしいと思います。たとえ、最悪のフィナーレだとしても、納得してそこに行き着くことができるかということが大事なのかなと。そのためには、先生や看護師さん、医療に携わっている方には、大勢いる中の一人としてではなく、一対一として向き合ってもらいたいと考えます。」

そのほか、講演後に以下のような声をいただきました。

今までの接遇研修と変わらないだろうと思って参加したら、全く違う切り口で面白かった、気持ちが軽くなった。

過去の講演と異なり、患者に対して、というよりも、人に対してどう接するべきかを考える機会になった。

医療従事者の皆さんが、普段とは少しでも違う視点で考えていただく機会になれたのなら良かったなと思いました。(本当にホッとしました。※2回目)

私がとても印象的だったのは、講演会の締めの挨拶をしてくださった院長のお言葉でした。

医療では、100人中99人の手術に成功しても、1人の患者さんが亡くなってしまえば、その患者さんにとっては100%の失敗である。そういう気持ちで日々の仕事にあたっているのが我々医療従事者なのだから、自分たちの仕事に誇りをもってまた明日からも患者さんに向き合っていきましょう。

毛塚の講演内容が吹き飛ぶほど含蓄のあるお言葉でした。私たちの仕事も、そういった医療を少しでも支えるものなのだと思うと、背筋が伸びる思いでした。

この講演に向けて、準備をしてくださった諏訪赤十字病院の皆さま、貴重な機会をありがとうございました!業務終了後にご参加いただいた皆さまもありがとうございました!!

個人的には、諏訪湖が素敵でまたプライベートで遊びに行きたいなと思います。

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